タユタマ -kiss on my deity-感想

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プレイ順
泉戸ましろ→如月美冬→河合アメリ→小鳥遊ゆみな
これが私的にベストなプレイ順なのではないかと思います。何故か?やってみれば分かるさ!
以下ネタバレ有りにつき隔離。個別リンクで飛んできた方は注意のこと。

シナリオ
序盤
 セカンドOPまで。前作『いつか、届く、あの空に』に比べるとセカンドOPまでが早い。いつ空だと物語折り返し地点で入ったけど、今回は導入部が終わり、キャラクターや世界観の説明が終了した時点で物語が始まる、というための演出として使われた感じ。
 前作のようにその後唐突に日本神話だったり、北欧神話だったり、ヒロインが主人公以外皆殺しといった超展開は今回は無く、読んでく上では安心でした。いやーほんとあれは本当に度肝を抜かれたので。北欧神話とかは好きなんですけどね。
 綺久羅美守毘売を初めとして太転依など難解な単語に最初は戸惑いましたがそんなに数が多い訳ではないので一度覚えてしまえばそんなに苦ではなかったです。ボイスもあるわけだし。そんな中、小ましろが「やちまたー」といってくれるのは超ラブリーです。応龍戦後に小さくなったときまた言ってくれないかと期待したのですが、外見だけで、中身はすっかりましろ(大)なのでした。くそぅ・・・。
本編共通部
 三強との戦い+ヒロイン固有の山場が共通の流れではあったんですが、ましろを除く各ヒロインに関係する三強がそのヒロインのルートでは最初に出てきて、どのヒロインも三強の出てくる順番が異なり、その展開の違いにより、戦いの現場に居合わせる面子が異なる。この方法は新鮮でした。主に目立ったのはアメリ&応龍の漫才コンビですかね。他ルートでもよく働いてました。
 三強個々のイベントやついでに三強自身について少し。ましろルートを基準とした順に書きます。
 鳳凰。倦怠期だった夫婦の痴話喧嘩。三強内で唯一眷属を使用した太転依。たぶん過度なバトルものになるのを避けるためなんだろうけども、応龍とか鵺にも眷属いるのに全く登場しなかったからなあ。今ひとつ描写がハッキリしなかったんですが、裕理が愛馬をペガサスにしたときの翼は、ましろが変化させたゆみなに懐いていた鳥類の太転依という認識であってるんだよね?
 応龍。応龍戦は進行の違いによる差がもっとも大きかったかな?ましろが戦わなかったりもするし。ましろとは違う視点で人間との関係を考えてた太転依界のNo.1ホスト(違)。看板直したりバイク直したりするセンスが独特というかただのヤンキーです。知性派の太転依として説明役を多く担ってましたが。でもまあ、アメリが池にいるヨリトモを呼んでるシーンが全て。ヨリトモはツンデレだからという言葉でいろいろ片付きます。微妙だけど実は綺久羅美が好きだったりしたんだろうか。
 鵺。パンツが月夜に舞うシーンは衝撃的。笑うしかない。シナリオしょっぱなから司令室とか登場するしいろいろとネタまみだった鵺戦。終わったら終わったで古風な言葉遣いのロリ登場。強力な幻術使いとしての本領を美冬ルートで発揮できてたのは良かったです。
泉戸ましろ
 メインヒロイン。太転依ということで、寿命の有る人間としてはいつか別れることになるという部分が話に絡んでくるとは最初から予想しえたし、想定できるパターンとしてはましろが人間になるor裕理が人間をやめるというどっちかだと思いながら話を進めていましたが後者でしたね。人間でも太転依でもないなにか。という応龍の予想が当たった形に。結局どのようなモノになったかは語られませんでしたが、ED描写の『神通力が使える』『寿命がない』『子供が作れる様子である』という点から、綺久羅美が太転依から人間に近いましろの姿に化成したとは逆に、人間の側から太転依に近い姿になったように見受けられます。ステップは違えど太転依と人間の中間の存在という、ましろと同一の存在であるといえるのではないでしょうか。『FORTUNE ARTERIAL』でもそうだったんですが、2人が人間になるという流れより、2人で永遠を生きるという流れのほうが個人的に好きなので最後のシーンで葦原町だった場所に戻って隠居しようといったあのときも、そしてこれから先もずっとこの2人はラブラブなんだなあと感じられてすごく嬉しかった。
好きになって心が繋がると退魔の霊能で傷つくという説明がなされるまでは、原因はてっきり中出しのしすぎかと思ってました。下ネタ発想でごめんよましろ。
 小ましろのオナニーを目撃→そのままHの流れはもう少し小さいままでいてくれよぉぉおおお!!と血の涙を流しt(ry
如月美冬
 序盤は太転依を信じずに裕理につらく当たってたのでツンデレかと思ってたらどちらかというとクーデレでした。ゆみなシナリオで裕理が好きだと鵺にバラされたときの狼狽えぶりがお気に入り。実は純愛小説が好きで行為にいいイメージがないというイベントはなかなかつらいモノでしたが、終わってしまえばロッカーでやっちゃうくらいはっちゃけてたのでオッケー。美冬と裕理、そして鵺という「家族」でのEDは素敵でした。父親との確執は解けたのかな?というか身分違いだけが問題だっただけでやっぱ人間的には裕理のこと嫌いじゃなかったのか。フレンドリーになっているように見受けられたので。まあ出自は嘘八百だったけど。
河合アメリ
 「だいじょび」っていうのが好き。ましろ、美冬ルートで明かされなかった別の学校に行った理由というのがついに明かされたわけですが、理屈的には納得できるけど感情としては納得できないというか。「一人で勝手にする」という行動がなかったらこのルートが成り立たないんだけど。これさえ無ければアメリ一人勝ちだったのに。まあだからというかそこを裕理に突かれて、だから相手にしてもらえて無かったんだと気付く所がこのルートで最も重要な場面だと思う。あのシーンは結構気に入ってて何回か繰り返し見てしまいました。
 そこ以外はアメリは大変かわいらしくてよろしかったです。例の場面の直前の冒険心に溢れてるとことかね。応龍関係の疑惑のためとはいえデートイベントもしたし、付き合い始めてからは屋上でお弁当食べさせるシーンがもうたまらないかわいさ。そりゃそのまま午後は休みです。
小鳥遊ゆみな
 天見だったり泉戸だったり、小鳥遊だったりやっぱり泉戸だったりするゆみなさんです。アメリの例の問題についてゆみなさんが問い詰めてたところが気持ちを代弁してくれたようでスッとしました。鳳凰の力が弱まったのはましろと同じでゆみなと裕理の心が繋がったからなんだろうな。EDはもうこれがトゥルーEDなんじゃないかと思うくらいの全員集合で、最後にやって良かった!と心から思いました。ましろと三強たちが全国行脚とするという、水戸黄門ならぬ泉戸黄門パーティーの誕生です。鵺はうっかり八兵衛に違いない。
おまけストーリー
 アズの話はまあいいとして、500年前の先祖で八衢である景玄の話がみれたのは良かった。というか綺久羅美守毘売の松永雪希の出番があれだけなのはもったいないし。
その他 
 まあ個人的なことですが、祐導父さんがあの声なので、どのシナリオをやってても「何かあるんじゃないか」と疑念が。ましろシナリオで八衢の力の抑え方を知ってるんじゃないか、美冬シナリオでは実はやんごとない身分の人なのではないだろうか、と疑いだしたらきりがなく。存在自体がミスリード。ましろとの後日談(エピローグに至るまで)とか真理さんとかアメリのマミィとか結構ふくらませそうな所があるからFDでないかなぁ。そして祐導大活躍。
システム
 基本的なものは完備。既読文の色や選択済みの選択肢が分かるというのはいい。また、一番便利だったのがクイックジャンプ機能。バックログの選択した文書へジャンプできる機能ですが、何回もお世話になりました。ロードした直後でもバックログが使えるシステムなので延々遡れますし。
音楽
 BGM変わるとBGM名が右上に表示されるのは邪魔にならない程度なら有ってもいいと思う。比べてBGVはいらなかったなぁ。流れてる間の会話文の量に対する長さが全然合ってなかったし。全部聞く前に場面変わっちゃう。
 ボーカル曲は瞬間スプラインを初めとして良曲揃いだったと思います。
ボイス
 ヒロインズみんな良かった。一番のお気に入りは小ましろですがね!やちまたー。サブキャラも特に外れもなく。
CG
 裕理が結構ばらつきあったような。まあそこは主人公の宿命なのか?他は大変グッジョブでした。ムービー中に流れるCGで劇中で使われてないCGが幾つかあったんだが、あれは雑誌とかで掲載されたやつかな?もったいない。そのCGを使ったイベントが欲しかったかな。あとアイキャッチで太転依の説明がちょいちょい入ったんですがだいたい読み終わる前に画面が進んでしまい、CGモードでも見ることができないのが残念。
総評
 Lump of Sugar作品は全てやってるんですが、毎回違ったアプローチを見せてくれて楽しいです。その中でも今回のタユタマは一番好きですね。今後も安定して面白い作品を供給して下さればと思います。FDも欲しいなっ!でも今まで出してないしなぁ。以上です。ではまたー。やちまたー。

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